毎年うんざりする時期です。
そんな憂鬱な季節を迎える前に、念願のキャンプデビューを致しました。
場所は富士の麓、ふもとっぱら。
天候にも恵まれ、ぶっつけ本番で挑んだテント設営も首尾よく進み、最高のローケーションで先ずは一杯。
今回はタープを持参しなかったので、初夏の日差しにさらされその必要性を切に感じました。
ソロキャンプでしたので、テント設営が済んでしまえば後はゆったりとした時間を思う存分過ごすのみ。
言い方を変えれば、なにか時間を潰す方策が無ければ非常に暇だという事。
勿論、本を数冊持ち込み、ビールと絶景を交互にやり、贅沢な時間に自然と顔がほころびました。
ビールからデュワーズのハイボールに切り替え、家で仕込んできたネギと梅肉とツナのあえ物とソーセージでさらに一杯。
そんな至福の時間を夕方まで過ごし、日が暮れる前に火を起こした。
残念ながら夕方から曇りだし、期待していた夕陽と星空は拝めませんでした。
周囲が暗くなると読書もままならず、ひたすらグラスを傾けつつ、ボーっと色々な事を考えました。
自宅や普段の環境に置かれていては叶わない時間でしょう。これを暇な時間ととるか豊かな時間ととるかは本人次第ですが、少なくとも私には非常に有益なものでした。
夜が深まってきたので、酒をワインに変え、アヒージョで締めくくり。
昼から呑み続け、午後10時を回る頃にはさすがに酔いも回り、夜の空気も湿度を持った寒さがこたえる様になった。
テントに潜り込みガサゴソと寝支度をする。
テント同様、初使用となる寝袋の寝心地を試すうち、ねむりに落ちた。
「ギャーギャーホロホロホロ ギャーーコッコッコ」
聞きなれぬ野鳥の鳴き声にびくりと目を覚ますと深夜0時をまわった頃。
そう、ここは大自然の中。いつ獣や昆虫に襲われるやもしれない・・・
いい年こいて臆病モードが発動し、うまく寝付けない。まどろみを繰り返し、何度も時計に目をやるも時間は一向に進まない。
丑三つ時、どうしてもお手洗いに行きたくなったが、テントから出たくない。
出た瞬間にイノシシが突進してくるかもしれない。そんな恐怖になんとか我慢をした。
その後、やっと眠りが訪れたのも束の間、近くのバイクがけたたましくエンジンを始動した。
AM4:40だった。
テント内からも外が明るくなったことが分かり、爆発寸前のタンクを放出に向かう。
外へ出ると、かろうじて富士は見えるものの、予報通り天気は下り坂に向かっていた。
驚いたのは、朝の5時前だのに近くのグループがたき火を囲んでいた。
あれは夜通しだったのか、はたまたキャンプとは元来、早々朝から火を起こすのが定石なのか。
さて、すっかり目も覚めた。これは早めの朝食とコーヒーにしようと湯を沸かす。
これ、ちょっとやってみたかったんです。朝カップラーメン。
当然、今まで食べたカップラーメンで一番旨かったのは言うまでもなく、冷えた朝にとてもありがたかった。
さ、スィーツもちゃんと用意してきたし、濃い目のコーヒーでも。
おかしいな。どこをさがしてもね無いの。コーヒーが。
・・・・
あぁあぁxっぁあぁぁぁぁ キッチンノアソコニワスレテキタァァァァァア
キャンプといえばコーヒー コーヒーといえばキャンプ、そうでしょう?
・・・泣きながら白湯、飲みました。
そんな訳で、色々な反省点や夕日と星空を拝むというミッションが次への課題となりました。
回数重ねるたび上手に遊べるようになるんでしょうね。
楽しみだ。