巷では、みさきまぐろ切符なるものが出回り、その日も大変馬鹿げた混雑。
満員の京浜急行では電車に酔った子供の吐しゃ物(またか)を浴びそうになり、なおさらうんざり・・どうやら今年は電車が鬼門らしい。
しかし、父が仕入れためっぽううまいイカを炙り、泡を呑み、ステーキ肉を赤ワインで流すころにはすっかりと上機嫌。
腹も膨れ、しばし歓談。
が、おもむろに母が投下した爆弾。これが少々問題であった。
ばぁちゃんの遺品を片付けていた所、懐かしい写真が多数出てきたらしい。
孫の成長をちくいち祖母に送っていたらしく、兄妹達の膨大な数の写真があった。
人には見られたくない、知られたくない過去という物がある。その目を背けたくなるような痛々しい過去の大半がそこにあった。
常日頃から目ざとく人のはずかしい過去などを掌握し、ここぞとばかり笑いのネタとする末妹。そしてお調子者の最たる見本のような義弟。
その二名の目がキラキラ輝き、恰好の餌食となる写真たち。
「アニキやべーこれ」
「ぎゃははおにぃちゃんダサーい やばいー」
「・・・・」
もっとも酷かったのが成人式の写真。
白い袴に金髪混じりの汚い髪、人差し指に光るごついリング。絶望的ナンセンス。
げらげらと嘲笑する末妹、調子に乗った義弟などはスマホの待ち受けにそれを設定し見せつけてくる始末。
もう少し若い頃であれば、顔を真っ赤にして否定していたかもしれないが、写真の頃から既に20も歳を重ねれば変わらない人間などいない。
ついには彼らと一緒になって大いに笑い転げた。
そして、
「おねぇちゃん ぶす~」
黙って見ていた上妹にも火の粉が降りかかった頃、楽しい宴も終わりを迎えたのでした。
バーベキューなど、音楽があると俄然盛り上がりますよね。
夏はやっぱりこんなのがよいな。
0 件のコメント:
コメントを投稿