「スミマセーン、ワタシ、ニホンゴノベンキョウヲシニキマシタ、ガクヒノタメニ、ジブンデツクッタモノヲウッテマス。ヨカッタラミテクダサイ」
と、突然の来訪者があった。
通りに面した店舗の為、なにかしらのセールスが訪れることが多く、大抵は門前払いで話すら聞かないのだが。
語学留学生らしく、なかなかお上手な日本語を操る。
年のころはおそらく20代前半。よく見れば小さな可愛らしいお顔をしている。
手にした箱の中には手作りのキーホルダー、人形、アクセサリー、マトリョーショカ、などがあった。
ということは、ロシアの娘さんかな。
学費を自分で稼ぐという事はなかなか大変だろう。
学業にあてる時間を割き、アルバイトや仕送りでなんとか生計を立てているに違いない。
なんとか応援してあげたい。
かわいいし。
というわけで。なんだかよくわからないキーホルダーを購入。
お値段はというと、1500円。
・・・みなまで言うまい。
健康のためのお守りだと言っていたな。
あの笑顔で一生懸命説明され、ただで追い返す鬼畜生はなかなかいないだろう。
帰り際の笑顔も反則まがいのずるいものであった。
少しでも力になれたのなら本望である。
いや、違う違う。
スケベ心では、断じて、ありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿