12.27.2022

しめくくり

いつもの通勤路。

住宅の建ち並ぶその通りには、たくさんの野良猫が暮らしています。

猫のナワバリは狭く100m四方程度だと聞いたことがあります。

だから、だいたいいつもの場所にいつものねこを見かけます。

まんまるに育った三毛猫、前足を一本なくした八割れ、そっくりな親子のトラ猫、置物みたいな白猫。

そんな彼らの中にとても気になる三毛猫がいました。

広い駐車場にぽつんとその猫は居ます。視線の先には一軒のお家。

その家のご主人が帰宅するのを待ち、姿が見えると駆け寄り体をすりよせ甘えます。ご主人もとても可愛がり、玄関先でのイチャイチャと仲睦まじい姿を何度も見かけました。

しかしある頃からぱったりとその三毛猫を見かけなくなりました。

裏手には交通量の多い通りもあり、もしやと心配に思っていました。


ある朝の通勤路、件の家の前を通りかかると、カーテンを開けた日向の窓からあの三毛猫が外を見ている姿がありました。

そっか、家族に迎えてもらえたんだね。

なんだか無性にうれしく幸せな出来事でした。


本年も大変お世話になりました。

世の中は明るい話題が少なく、鬱々とした気配が漂っています。

ですが、目線を変えれば小さくとも幸せは見つけられると思っています。

炊き立てのご飯と湯気の立つお味噌汁。肩までお湯に浸かって思わずこぼす変な声。

しあわせと思う瞬間ってとても些細で日常にあふれてるんですよね。

そんな小さなしあわせに気づき、積み重ねて行きたいものです。

皆々様に良い年が訪れますように。


シフト 矢野



11.29.2022

Light suppers make long life.      (年末年始のお休みのお知らせ)

 暖かいですね。

もう12月が目前だというのに。

北海道のスキー場ですら、雪不足でオープン延期するくらいの暖冬。

今年の冬はさむくなるよー なんて長期予報もありましたが、はたして・・


去る10月、以前の投稿でも触れた新潟で開催のアートイベント「大地の芸術祭」に再訪してまいりました。

あまりのボリュームだった為、取りこぼした作品を中心に回ってみました。





↑酒蔵の一室に可視化された「菌」たち。お酒造りに欠かせないモノからの着想でしょうか。飴細工のように繊細で可愛いオブジェたち。
↑道中、新米おにぎりと一緒に頂いたキノコ汁。
地産キノコたっぷりの濃厚なお出汁が印象深い一品でした。




↓これはすごかった。「家の記憶」
古民家の屋根裏までも張り巡らされた黒い糸。地元の人たちから集められた、不用だけど捨てられないモノ達。そんなモノ達に染み付いた記憶を糸で紡いだ作品。



一泊二日での短いスケジュールでしたので食べ呑みは少なくまじめに観賞に徹しました。
遠路赴いた甲斐ありとても良い作品達と出会えました。


そして世の中の潮流に乗り旅行支援を利用。
雨予報のキャンプを取りやめ、急きょ長野旅。
まずは北陸新幹線で長野駅へ。
線路点検の作業員が一人行方不明と謎のニュースがありましたが、まさにその影響で一時間遅れの出発。その後どうなったのだろう・・
赤い紅葉とお地蔵さんのコントラストに日本の風情を感じます。

↑囲炉裏で頂くおやき。卯の花と野沢菜をオーダー。
卯の花とはおからの事だそうで、冬季の人気具材だとか。ふわふわとしてグラタンみたいなミルキーさもあり美味でした。

信州といえば蕎麦。といえる安定の旨さではあったが、温そばもしっかり一人前&ざるもてんこ盛り、なおかつ天ぷら。旅先の禁忌やっちまいました。
この「そば道楽」なるセットのボリュームにその後苦しめられるとは・・・





善光寺参拝をさらっと済ませ、隣接する長野県立美術館へ。
空が広く美しいコンコース。



現代彫刻家・戸谷成雄さんの展示は圧巻。是非その目で感じていただきたい。

お昼にいただいた蕎麦が重く胃にもたれ、長野から松本へ向かう在来線での一時間半、吐き気との長き戦いを経て虫の息でホテルに到着。

小休止。
いざ地物を食らいに。
しかし未だ回復せず、本来の力を発揮せぬまま不甲斐ない思いをする。


信州を感じるあれこれを小鉢で。名物「山賊焼き」と馬刺しもオーダー。
胃がもたれてるってのに揚げ物を頼んじゃうところがお馬鹿さん。





夜の松本市内を散策する。
湧水と寺社が多く目につく。曜日が悪く、クローズのお店も多かったが路地裏にも魅力的な酒場が豊富にある気配。万全で再戦したいところです。


達磨洋酒堂で仕上げの一杯。スモーキーなアイラのソーダで胃袋を洗浄。
松本はバーとカフェがとても多いのだとか。

翌朝は少し早起きして近くの純喫茶ABEにてモーニングを頂く。
癖つよな店主のオーダーの仕方が耳に残る。
牛乳パンも名物だとか。ご高齢夫婦で営むパン屋さんで試しに購入。

雨の中、国宝「松本城」へ。
黒くクールな佇まい。混雑により見学はせず。
道中、こういったツタが印象的なお店をよく見かけた。ステキです。

そして松本のメインイベントは松本市美術館。
草間彌生さんの作品が多く展示されている。



草間さんの作品以外にもたくさんの展示があり、満足度の高い美術館でした。
残念ながら館内は撮影できないものが多かったのですが、草間さん代名詞「水玉」をあしらった作品以外のドローイングも素敵でした。

幼少から統合失調症を患い、幻覚や幻聴に抗うための術がアート表現だったという。
その個性的な見た目からポップスター的な扱いを受け戸惑うこともあったのだとか。
近く著書も読んでみようと思う。

と、そんな訳で、この旅から学んだ教訓は「腹八分目に医者いらず」

初日の失態から胃袋を取り戻せないままに幕を下ろす残念な結果でございました。

良い街だったのでまたいつかこの払しょくに。


*年末のご予約が徐々に埋まって参りました。

ご希望の日時がお決まりでしたら、お早めのご連絡頂けるとありがたいです。

お休みのお知らせ

12月

5(月)6(火)

12(月)

19(月)20(火)


12/31~1/5は連休をいただきます。


1月


9(月)

16(月)17(火)

23(月)

30(月)


となります。宜しくお願い致します。


追記

前回、アンチョビの下痢の件でご心配頂いた方がいらっしゃいましが、無事回復しております。

ありがとうございました。

冬のにゃんずはシンクロ率があがりますね。

ほほえましい姿を見せてくれます。
















10.06.2022

秋の訪れと妨げ

 今朝は12月上旬並みの冷え込みだったそうです。

たしかに。

Tシャツ短パンで洗濯物を干してましたがこごえるかと思った。

極端な天候が続きますね。


二日ほど前から、うちのアンチョビさんがお腹を壊し下痢に苦しんでおります。

検査の結果、寄生虫やウィルス性ではなくよかったけれど、二日投薬してもまだ回復してません。

三日目の今日、もし回復しなければしっかりとした検査を受けさせようと思います。

こんな時いつも思うのは、ここが痛いよ、助けてと言ってくれたなら。

近年、人への医療は著しく進歩したけれど、少々頭打ち感もある。

そこでどうでしょう、ここらで愛おしい動物達への医療や有効なコミュニケーション方法を本気で考えていただける賢い方はいらっしゃいませんか?

切に思うのでした。



そして先日、久しぶりのキャンプへ。

おじ3人で道志村へと行ってまいりました。




シルバーウィーク明けの大渋滞に見舞われ出足をくじかれましたが、幸い好天を引き当て富士山も顔を覗かせてくれました。




設営後、ひたすら食べ呑みで胃袋強化合宿の様相。そこへきてメインはすき焼き。

つくづく、おじさん達元気だなぁと・・・




春菊一袋¥490に伸ばす手が震えたがそこは外せません。

キャンプですき焼きめちゃくちゃおすすめ。


綺麗な星空、他愛もない会話。焚火。

改めて良いものだなと感じました。





いつもは眠れず抜け殻みたいな二日目を過ごす私ですが、その日はすぐに眠りが訪れた。

が、早朝5時。

カン カン カンッ

カンッ カンッ カン パキッ

え?!なになに?

隣接キャンパーのバトニング(薪割り)の音でたたき起こされた。

ないわー5時ないわー

という訳で、キャンプは隣人ガチャ要素ありますのであしからず。


翌日は、立ち寄り湯から忍野八海を経て帰路に。

地物のトウモロコシが美味しかったなー


今後はアウトドア好きなお客様とのグループキャンプや、バイクに必要最低限の荷物を積んでのキャンツーにも挑戦したいなと考えております。

よろしければご一緒にいかがですか?


お休みの知らせ。

10月

9(日)10(月)

17(月)

24(月)25(火)

31(月)


11月

7(月)8(火)

14(月)

21(月)~23(水)

28(月)


となります。

宜しくお願い致します。


8.26.2022

大地の芸術祭 2022

なかなか平穏な日々が戻りませんね。

身近な友人やお客様でも感染報告が続々と聞こえておりますが、皆がゆっくりと罹患し獲得する自然免疫、そしてワクチンの併用 。毒性が弱くなり既存の風邪症候群となるのをただひたすら待つしかないのでしょうか

うんざり。


とはいえ、私は元気に行ってまいりました。大地の芸術祭in妻有

GWに訪れた瀬戸内国際芸術祭とも連動している三年周期のイベント「トリエンナーレ」となります。




 10年ほど前から訪れている二年周期のイベント「中之条ビエンナーレ」の感覚でお邪魔しましたが

二泊三日あれば余裕でしょ。なーんてたかを括ってました。
越後湯沢駅に降り立ち、公式冊子とマップに目をやると、これがびっくりヴォリューム。
気を引き締めて作戦会議がてらまずは腹ごしらえ。
どーん
こちらもびっくりヴォリューム。ひとつ一合の爆弾おにぎり。
新潟入りしたらとにかく美味しいコメを食いまっくてやると息巻いてましたが、これひとつで満足を通り越しギブアップ。

うっぷうっぷと声をあげながら本題のイベントの算段を立て、峠道をレンタカーで直走る。
大きく6つエリアに分けられ、それぞれがかなりの規模。

範囲が広いが故にとにかく移動が多い。作品を楽しむより多く時間を要する。
という訳で印象に残る作品も割と限られた。

    

















メールアートとよばれる、奇しくもコロナ渦で注目されたアート。世界中から届いたメール(はがき)を活かした作品。ポップで見ているだけで楽しい。

そして子供の頃から、おどろおどろしい妖怪やお化けといったモノノケの類に惹かれる性質だった私にどストライクなこちらのモビール





これ商品化希望。
そうそう、今ぎろっぽんで水木しげる展やっってるんですよねー いきたいな

話がそれました。
主要な部分を割と駆け足で回るともう日暮れ頃。
宿「いなもと」へと向かう。

いい意味でTHE温泉宿のごはん。といったお食事を頂く。
固形燃料でやるしゃぶしゃぶ絶対ある説。ありました。
そしてやはり。米・米。


夜も朝もしっかりごはん。
朝の納豆ごはん最高だよね。



二日目は、十日町のメイン的な会場からスタート。
ウクライナのアーティストを含め、反戦をテーマにする作品が目についた。






お次は山間部の古民家を目指す。







丁度お腹がすいてきた頃合いに、計ったように作品と併設された食堂。
自家製であろう美味しいお野菜をふんだんに使った滋味深いお料理。ここでも当然米。
ごちそうさまでした。

写真の他にも色々と立ち寄りながら二日目最後に訪れた退廃的な建物。

奥に見える高い塔に登れるんです。
建物内部は足元の心もとない灯りだけの真っ暗な螺旋階段。百段以上はあったと思います。
吹き抜けで下が見下ろせるんですが高所恐怖症には本気で無理でした。
上からの見晴らしはなかなか壮観でしたが、ガラス窓のそばにはこわくて近づけないおじさんでした。



と、作品よりも自然の美しさに目をやることが多かった二日目だった気がします。

そしてこの日はお料理自慢のお宿「HATAGO 井仙」へ。
レストランが併設されています。

この白ワイン気に入ってお持ち帰り。



食間にお茶漬け?的なやつ。メインに向け舌をリセットしてくれます。


ほろほろとほどけるようなお肉。これには当然赤ワイン頂きました。

〆はやっぱり白米。クジラ汁と香の物と。


これに加えて日本酒が呑めればパーフェクトだっただろうな。日本酒だけはどうしても体が受け付けないのです。

そして最終日もこれまた峠道を行ったり来たり。
この日アートイベントは休祭日となり、他の景勝地へと向かうことに。


日本三大峡谷「清津峡
長い長いトンネルをぬけるとこんな景色が待っています。






非日常的な空間でした。この施設もアート祭と連動しているようで、所々作品も点在しております。

休祭日でも屋外作品なら見て回れるという話だったので散策がてらにふらり。
山間の公園。唐突に置かれた窓枠。そういう作品。
これが何とも言えず良い。

窓という「視野」
枠にとらわれず、俯瞰することでみえる景色が広がっている。

そんな解釈で見ていましたが作者の意図は違うかもしれません。
でもアートの本質というか。こういうの好き。

そんな訳でちっちゃなかわいい軽自動車で峠道を300km以上走り抜け、最後はこれで労い。



新幹線の時間まで、へぎそばと天ぷらで一杯。
旅行中、思い返せばここ以外全部お米食だった。いったい何合のお米が胃袋に消えていったのだろう・・
なんにせよ米はごちそう。
糖質がーとか日々の生活では摂るのを控えてしまっているからこそ、改めて気づかされた気がしました。おせんべいも絶品だったし。





まだ食うか
新幹線で五平餅とビールで帰路につく。

米>運転>アート
みたいなボリューム感でした。

しかしよく食べました。
三年後もぜひ行こう。


お休みのお知らせ

9月
5(月)6(火)
12(月)
19(月)20(火)
26(月)27(火)

10月
2(月)3(火)
9(日)10(月)
17(月)
24(月)25(火)
31(月)

となります。宜しくお願い致します。



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